当サイトの記事は、厚生労働省・内閣府・総務省・国税庁・造幣局など公的機関の情報、日本ジュエリー協会の表示規定、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金・銀の価格や買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
桐箱に入った銀杯をひっくり返したら、底に小さな文字が打ってありました。「SV1000」とか「SP」とか、これって何の意味なんでしょう?
その小さな文字が刻印です。銀杯の素材がほぼ分かる大事な手がかりなので、一緒に読んでみましょう。
銀杯の刻印は、底や高台の内側に小さく打たれていることが多いですよね。読み方が分からないまま、しまい込んでいる方も多いはずです。
結論から言うと、「純銀」「SV1000」「999」なら純銀、「SV925」などの数字は銀の割合、「AGP」「SP」はメッキを表す表示として使われます。この記事では、刻印ごとの意味と、刻印から値段の目安を出す方法、刻印が読めない時の確かめ方をお伝えします。
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銀杯の刻印はどこにある?まずは見つけ方から
刻印は、杯をひっくり返した底の平らな部分か、高台(台座の輪)の内側にあることが多いです。文字はとても小さいので、明るい場所でスマホのカメラを拡大して見ると読みやすくなります。
銀杯の刻印は、指先ほどの範囲に小さく打たれています。黒ずんでいると、ほとんど見えないこともあるんです。
『こすれば読めるかも』と思うかもしれません。ただ、売る前に磨くと表面に細かい傷がつくので、まずは光の当て方を変えて読んでみてください。
- 杯を柔らかい布の上に、ひっくり返して置く
- 底の平らな面と、高台の内側を順に見る
- スマホのライトを斜めから当てて、文字の影を出す
- カメラで拡大して撮り、画面で読む
- 読めた文字をメモしておく(店で聞く時に役立ちます)
杯の側面に「贈 内閣総理大臣」「○○大臣賞」などの文字が入っていることもあります。これは贈り主や賞の名前で、素材を表す刻印とは別のものです。
例えば側面に賞の名前、底に「純銀」とあれば、素材を表しているのは底の「純銀」のほうです。名前の文字で値段が下がることは無い、とおたからやは公式のよくある質問で書いています。
箱書きや栞の文字も残しておこう
桐箱のふたや、中に入っている栞(しおり)にも「純銀製」などと書かれていることがあります。刻印が読みにくい時は、こうした文字も手がかりになりますよね。
おたからやは、銀杯の価値は「箱の有無に左右されるものではなく、素材自体の重量が査定の主役」と書いています。それでも、持ち運ぶ時のクッション代わりになるので、箱は捨てずに一緒に持って行くのがおすすめです。
銀杯の刻印の早見表:この文字はどういう意味?
刻印は大きく「銀の割合を表すもの」「メッキを表すもの」「作り手や贈り主の名前」の3つに分かれます。値段に関わるのは、最初の2つです。
銀の表示のルールは、日本ジュエリー協会(JJA)の「ジュエリーおよび貴金属製品の素材等の表示規定」に書かれています。主な刻印をまとめると次のとおりです。
| 刻印の例 | 意味 | 銀の値段 |
|---|---|---|
| 純銀 | JJAの規定で999以上の銀 | 銀の重さで値段がつく |
| SV1000・1000 | 純銀を表す表示(古い造幣局の「1000」マークは今の「999」と同じ品位) | 銀の重さで値段がつく |
| 999 | 純銀(造幣局のホールマークにもある区分) | 銀の重さで値段がつく |
| SV950・SILVER950 | 銀が95% | 銀の割合と重さで値段がつく |
| SV925・STERLING | 銀が92.5%(スターリングシルバー) | 銀の割合と重さで値段がつく |
| SILVER・SVだけ | JJAの規定では925以上で使う表示 | 割合は店で確かめる |
| SV900・SV800 | 銀が90%・80% | 銀の割合と重さで値段がつく |
| 銀製(数字なし) | JJAの規定では800以上 | 割合は店で確かめる |
| AGP | JJAの規定で「銀めっき」 | 銀の値段はほぼつかない |
| SP・SILVER PLATED | 銀メッキを表す表記として使われることがある | 銀の値段はほぼつかない |
| 洋銀・洋白・NICKEL SILVER | 銅・ニッケル・亜鉛の合金 | 銀の値段はほぼつかない |
数字は千分率で、「925」なら1,000のうち925が銀という意味です。
JJAの規定は「銀はSV、Silver またはSILVER を用いることができる。その場合は品位を併記する」として、「SV925」「SILVER925」のような書き方を例に挙げています。
「SILVER」とだけある時
JJAの規定では、「SV・SILVERのみを用いる場合は、925‰以上の純度でなければならない」とされています。漢字の「銀」だけの表示も、品位を書かない時は925以上です。
ただ、これは協会の会員向けのルールです。古い杯や海外の品が規定どおりとは限らないので、「SILVERとあるから925以上」と決めつけず、店で確かめてもらいましょう。
「SILVER995」のような数字が付いた刻印
数字の付いた刻印は、千分率で銀の割合を添えた書き方です。「995」なら、1,000のうち995が銀という意味として読めます。
造幣局のホールマークにある銀の区分は999・950・925・900・800の5つなので、995は事業者が付けた表示です。最終的な割合は店の分析で決まります。
「純銀」の横にある名前の刻印
「純銀 平田」のように、純銀の横に名字や屋号が入っていることがあります。作った工房や作り手の名前が入っていることがあります。
値段の計算に使うのは「純銀」のほうです。名前の部分は、作家物として見てもらえるかの手がかりになることもあるので、店で聞く時に一緒に伝えてみてください。

造幣局のホールマーク(日の丸の印)の読み方
日の丸とひし形の中の数字が並んだ印は、造幣局が品位を試験して証明した印です。ひし形の数字が「999」なら純銀、「925」なら銀92.5%です。
造幣局は、事業者からの依頼で貴金属製品の品位を試験し、合格した品に証明の記号を打っています。デザインは、日本の国旗の日の丸と、ひし形の中の数字の組み合わせです。
銀の区分は5つで、次のとおりです。
| ひし形の数字 | 銀の割合 | よく呼ばれる名前 |
|---|---|---|
| 999 | 99.9%以上 | 純銀 |
| 950 | 95% | SV950 |
| 925 | 92.5% | スターリングシルバー |
| 900 | 90% | SV900 |
| 800 | 80% | SV800 |
古い杯に「1000」のマークがある時
昔の杯には、ひし形に「1000」と入ったホールマークが打たれていることがあります。造幣局は「品位「999」の表示は、改正以前に受付した「1000」表示と、証明している品位は同じです」と案内しています。
表示が変わったのは平成24年4月からです。つまり「1000」のマークがある古い杯も、今の「999」と同じ純銀として見て大丈夫なんです。
日の丸の印があるということは、その杯は造幣局が作ったものなんですか?
そうとは限らないんです。ホールマークは、事業者が作った品の品位を造幣局が試験して証明した印なので、作り手は別のこともあります。
ホールマークが無くても偽物とは限らない
造幣局は「このマークは任意の制度として設けられています。そのため、市販されている貴金属製品にはマークのない製品もあります」と書いています。
ホールマークがあれば心強いですが、無いからといって偽物ではありません。「純銀」「SV1000」の刻印だけの杯も、純銀として査定に出せます。
「K18」「Pt900」などは造幣局の証明記号ではない、と造幣局は書いています。銀でも「SV1000」は事業者の表示で、日の丸の印とは別物です。造幣局の銀杯について詳しくは造幣局の銀杯の買取|造幣局製の銀杯の刻印と素材の見方で紹介しています。
「SP」「AGP」はメッキ?銀メッキの刻印の読み方
JJAの規定では「AGP」が銀めっきの記号です。「SP」「SILVER PLATED」も銀メッキの意味で使われることがある表記なので、純銀とは考えないでおきましょう。
JJAの規定は「めっきの表示は、最表面の皮膜金属を表示する」としていて、銀めっきの記号に「AGP」、金めっきに「GP」を挙げています。
一方、「SP」「EP」のような書き方は、規定の表に載っていません。公的な説明は見当たらないので、ここでは「銀メッキを表す表記として使われることがある」とだけ覚えておいてください。
「SILVER」の文字が入っているから純銀だと思い込むことです。「SILVER PLATED」は銀でめっきしたという意味の英語なので、中は別の金属です。
『銀色にピカピカしているのに、メッキなの?』と感じますよね。メッキは表面だけが銀なので、見た目では純銀とほとんど区別がつかないんです。
メッキの杯の扱いは銀メッキの銀杯は売れる?100歳の銀杯など銀メッキ品の扱い、洋銀については洋銀の銀杯とはで詳しく書いています。
内側だけ金色の銀杯
内側が金色に光っている銀杯もあります。おたからやは「錆防止や装飾のために表面に金メッキ(金仕上げ)が施されている銀杯も、土台が銀製であれば「銀」として適正に査定いたします」と公式に書いています。
内側の金色を見て「金杯かも」と期待しすぎないことも大事です。底の刻印が「純銀」なら、値段は銀の重さで決まります。
刻印が分かったら、値段の目安を出してみよう
目安は「銀の1gの価格 × 銀の割合 × 重さ」で出せます。刻印が「純銀」なら、重さに銀の価格をかけるだけです。
ここで使うのは、田中貴金属工業が2026年10月20日17時に公表した銀の店頭買取価格304.15円/g(税込)です。記事執筆日時点の参考値で、地金(インゴット)の価格なので、銀杯の買取価格そのものではありません。
刻印ごとに、例えば100gと200gの銀杯で計算すると次のとおりです。
| 刻印 | 1gあたり | 例えば100gなら | 例えば200gなら |
|---|---|---|---|
| 純銀・SV1000・999 | 304.15円 | 30,415円 | 60,830円 |
| SV950 | 288.94円 | 28,894円 | 57,788円 |
| SV925・STERLING | 281.34円 | 28,134円 | 56,268円 |
| SV900 | 273.74円 | 27,374円 | 54,747円 |
| SV800 | 243.32円 | 24,332円 | 48,664円 |
| AGP・SP・洋銀 | 銀の値段はほぼつかない |
これは杯に含まれる銀の量だけで見た目安です。実際の提示額は、店の1gあたりの単価や純度の判定で、ここより下がることがあります。
杯がいくつもある時の計算
大・中・小の三つ組のように、杯が何個かある時は、全部の重さを足してから計算します。例えば純銀の杯が3つで340gなら、304.15円×340g=103,411円が銀の量だけで見た目安です。
おたからやは、大小の銀杯が複数ある時も「一点ずつ刻印と重量を丁寧に確認し、合算して査定額を算出いたします」と書いています。刻印が杯ごとに違うこともあるので、1つずつ裏を見ておきましょう。
店によって単価は違う
同じ日でも、店によって1gあたりの単価には差があります。例えばおたからやは2026年10月20日14時更新の参考買取相場で「シルバー1000(Sv1000) 309円」と出していて、RE:TANAKAのリサイクル価格は同じ日の17時発表で「銀製品 1000(999) ¥180」でした。
基準がそれぞれ違うので、どちらが得とは言えません。売る前に、行く店の当日の単価を聞いてみてください。
純銀の杯の計算は純銀の杯・盃の買取でも詳しく紹介しています。
- 底の刻印の文字(読めた分だけ)
- ホールマークの有無と、ひし形の数字
- キッチンスケールで量った重さ
- 杯の数と、桐箱などの付属品
刻印が読めない・刻印が無い銀杯はどうする?
刻印が読めなくても、店で比重検査やX線の分析をしてもらえば素材は分かります。家で削ったり薬品をつけたりして確かめるのはやめておきましょう。
古い杯だと、刻印がつぶれていたり、最初から入っていなかったりします。『刻印が無いと売れないのでは』と心配になりますよね。
祖父の代からある銀杯で、裏を見ても何も書いていません。それでも店に持って行っていいんでしょうか?
大丈夫ですよ。刻印が無い杯を分析で調べる店もあるので、「刻印が無いのですが、分析で見てもらえますか」と先に電話で聞いておくと安心です。
おたからやは公式のよくある質問で「刻印がないお品物であっても、比重検査などの専門的な鑑定によって銀製かどうかを迅速に特定いたします」と書いています。刻印が無いまま、X線で純銀と分かった銀杯の買取例も公式に載っています。
一方で、田中貴金属のRE:TANAKAは、銀製品の買取を「銀の含有を表す刻印または品位刻印を有するもの」に限っています。品位はAg800以上、1件あたりの総重量は10g以上が条件です。
| 杯の状態 | 店での見られ方 |
|---|---|
| 刻印がはっきり読める | 刻印と重さで計算し、必要なら分析で確かめる |
| 刻印がつぶれて読めない | 比重検査やX線の分析で素材を調べる店がある |
| 刻印がそもそも無い | 分析できる店に出す。刻印が条件の店もある |
| メッキの刻印がある | 銀の値段はほぼつかない。扱いは店で違う |
家で確かめる方法は銀杯の本物の見分け方にまとめています。磁石につかなくても純銀とは限らないなど、家でできることには限りがあるんです。
刻印を読もうとして、底を研磨剤でこすってしまうことです。黒ずみは査定額に影響しないとおたからやは書いていて、「無理に磨いて表面を傷つけてしまう前に」と呼びかけています。
よくある相談:銀杯の刻印、これはどういう意味?
刻印について、知恵袋でよく見かける相談を3つ取り上げます。どれも、杯を手にして迷った方の声です。
裏に「SP RF」とある銀杯は純銀?メッキ?
銀杯を買おうとしたら、裏に「SP RF」とあって、純銀かメッキか分からないという相談です。
「SP」は銀メッキの意味で使われることがある表記で、純銀を表す刻印ではありません。「RF」の意味は公的な説明が見当たらないので、ここでは断定しないでおきます。
純銀なら「純銀」とか「SV1000」と書いてあるはず、ということですか?
そう考えておくと安心です。純銀の表示が無く「SP」だけなら、メッキの可能性を先に考えておきましょう。
底の刻印「sp.3」の「.3」は何?
「sp.3」の3の意味が知りたいという相談もあります。JJAの規定には「3μmの金めっき GP 3μm」のように、めっきの厚みを添える書き方の例があります。
ただ、「sp.3」の3が何を指すかの公的な説明は見当たりませんでした。少なくとも「SP」が付いている以上、純銀として計算しないのが安全です。
「純銀 P.T」と表示された銀杯は純銀でいい?
裏に「純銀 P.T」とあるが、文字どおり純銀と考えていいのか、という相談です。JJAの規定では「純銀」は999以上の銀を表す表示です。
「P.T」の部分の意味は公的な説明が見当たりません。製造元の印などの可能性もありますが、断定はできないので、純銀として店に出して分析で確かめてもらいましょう。

刻印を読んで「純銀かも」と分かったら、あとは実際に査定してもらう段階です。刻印が読めない杯も、分析できる店なら一緒に見てもらえます。
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金杯・銀杯の査定額を確かめる
純銀の銀杯や純金の金杯は、1点からでも金・銀として査定を受けられます。名入れや黒ずみ、箱がなくても相談でき、金メッキの金杯も査定の対象です。店頭のほか出張査定も選べるので、金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
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よくある質問
銀杯の刻印が「1000」なのですが、999より純度が高いのですか?
造幣局によると、古い「1000」表示のホールマークは今の「999」と同じ品位の証明です。どちらも純銀として扱われます。
名前や団体名が刻印された銀杯でも売れますか?
おたからやは、名前や団体名、日付などの刻印があっても「査定額が下がることはございません」と書いています。素材と重さで見てもらえます。
「SILVER」の刻印があれば純銀ですか?
純銀とは限りません。JJAの規定ではSILVERだけの表示は925以上ですが、古い品や海外の品は規定どおりとは限らないので、店で確かめてもらいましょう。
SV925の銀杯も買い取ってもらえますか?
銀の割合が92.5%という意味なので、銀の重さに応じて値段がつきます。純銀より1gあたりの目安は下がり、2026年10月20日の田中貴金属の価格で計算すると281.34円/gです。
刻印が無い銀杯は偽物ですか?
偽物とは限りません。造幣局のホールマークは任意の制度で、マークの無い本物もあります。比重検査やX線の分析で確かめてもらえます。
まとめ
- 銀杯の刻印は底や高台の内側にあり、ライトを斜めに当てると読みやすい
- 「純銀」「SV1000」「999」は純銀、SV925などの数字は銀の割合
- 「AGP」は銀めっき、「SP」も銀メッキの意味で使われることがある
- 日の丸とひし形の数字は造幣局の品位証明。古い「1000」は今の「999」と同じ
- 目安は「銀の価格×割合×重さ」。2026年10月20日の田中貴金属の銀は304.15円/g
- 刻印が読めなくても店の分析で分かる。家で磨いたり削ったりしない
ほかの売り方や店の選び方は、銀杯の買取ガイドにまとめています。
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