当サイトの記事は、厚生労働省・内閣府・総務省・国税庁・造幣局など公的機関の情報、日本ジュエリー協会の表示規定、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金・銀の価格や買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
遺品の整理で、台の付いた漆塗りの杯が桐箱から出てきた。箱には「木杯」と書いてあって、銀杯とは何が違うのか気になりますよね。
結論から言うと、銀杯は銀という金属の値段がつきますが、木杯は木の器なので金属の値段はつきません。この記事では、賜杯の木杯の意味と、売れない時の考え方をお伝えします。
祖父の遺品に、箱に「木杯」と書かれた漆塗りの杯がありました。銀杯みたいに売れるものなんでしょうか?
木杯は名前のとおり木でできた杯なので、銀杯のように金属の重さで値段がつくことはないんです。ただ、大切な記念の品なので、意味を知ってから決めてみましょう。
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銀杯と木杯は何が違う?
銀杯は金属、木杯は木でできた杯です。買取の値段は、銀杯なら銀の重さで決まりますが、木杯には金属としての値段がつきません。
内閣府賞勲局が定める賜杯には、銀杯と木杯の両方があります。英語の呼び方でも、銀杯は「Silver Cup」、木杯は「Wooden Cup」です。
| 銀杯 | 木杯 | |
|---|---|---|
| 材料 | 金属(純銀・銀メッキなど) | 木 |
| 買取の見られ方 | 純銀なら銀の重さ×単価 | 金属としての値段はつかない |
| 確かめ方 | 底の刻印・店の分析 | 箱の表書き・杯の文字 |
純銀の銀杯なら、田中貴金属工業が2026年10月20日17時に公表した銀の店頭買取価格304.15円/g(税込)が目安になります。記事執筆日時点の参考値で、例えば100gなら30,415円です。
木杯には、この計算が使えないんです。
賜杯の銀杯が純銀かどうかは、内閣府の公式ページには書かれていません。銀杯をお持ちなら、杯の刻印や店の分析で素材を確かめましょう。
賜杯の木杯とは?公式に分かっていること
賜杯は内閣府賞勲局が定める5種類で、そのうち2つが木杯です。菊紋は勲章に替えて、桐紋は褒章条例に基づいて授与されます。
内閣府賞勲局の「杯の種類」では、次の5つが挙げられています。
| 杯の種類 | 紋 | 授与の理由 |
|---|---|---|
| 銀杯(菊紋) | 菊紋 | 勲章に替えて授与 |
| 銀杯(一組・菊紋) | 菊紋(三つ組) | 勲章に替えて授与 |
| 銀杯(桐紋) | 桐紋 | 褒章条例に基づき授与 |
| 木杯(一組台付・菊紋) | 菊紋(三つ組・台付) | 勲章に替えて授与 |
| 木杯(一組台付・桐紋) | 桐紋(三つ組・台付) | 褒章条例に基づき授与 |
木杯は、どちらも「一組台付」です。英訳には「Set of three」とあるので、台の付いた三つ組の杯なんですね。
褒章条例の第5条には、褒章と「金銀木杯」を併せて賜ることがあると書かれています。銀杯や木杯は、各府省大臣等から伝達されます。
第6条には、表彰される人が亡くなった時は「金銀木杯又ハ褒状ヲ其遺族ニ賜ヒ」とあります。遺品の中の木杯が、亡くなった後に家族へ贈られた物ということもあるんです。
『何の杯か分からないまま捨ててしまったら』と心配になりますよね。箱の表書きや、一緒にしまわれていた書類を先に見ておくと安心です。
紺綬褒章と木杯
寄附をした人に贈られる紺綬褒章(寄附金額500万円以上)にも、木杯が関わっています。内閣府の授与基準では、寄附金額が1,500万円以上の場合に、紺綬褒章と併せて木杯を授与するとしています。
| 木杯の号 | 寄附金額 |
|---|---|
| 木杯第五号 | 1,500万円以上2,500万円未満 |
| 木杯第六号 | 2,500万円以上5,000万円未満 |
| 木杯第七号 | 5,000万円以上 |
つまり、紺綬褒章に付く賜杯は銀杯ではなく木杯です。家族が地域や団体に大きな寄附をした記録でもあるんです。
賜杯の銀杯については叙勲・褒章の銀杯(賜杯)の買取で紹介しています。

よくある相談:裏の文字が読めない木杯・金の縁取りの木杯
知恵袋で見かける相談を3つ取り上げます。
木杯の裏に、篆書体のような読めない文字がある
木杯の裏に、篆書体と思われる文字が書かれていて読めないという相談です。
賜杯なのか、ほかの記念の杯なのかは、箱の表書きや一緒にしまわれていた書類が手がかりになります。褒章や叙勲の杯なら、伝達の時の書類が残っていることもあります。
文字が読めなくても、木杯であることに変わりはありません。金属の値段がつかない点は同じです。
漆塗りで金の縁取りがある木杯。金の分は値段がつく?
漆塗りの木杯に金の縁取りがしてあり、洗っていたら欠けを見つけたという相談です。
縁取りの金は、表面の飾りです。金の重さとして量れるほどの量はふつう無いので、金としての値段はほぼつかないと考えておきましょう。
漆の器は、洗う時に強くこすると傷みやすいものです。欠けが広がらないよう、柔らかい布で包んで箱に戻しておくと安心です。
「還暦記念」と書かれた木盃の、崩し字が読めない
漆器の盃に「還暦記念」とあり、その後の崩し字が読めないという相談です。
こうした杯は、家族の節目を祝って作られた記念の品です。賜杯とは別の、身内のお祝いの杯ということもあります。
読めない字があると、何だか捨てにくいんですよね。
その気持ちは自然ですよ。誰の何のお祝いかが分かるまでは、無理に手放さず置いておいても大丈夫です。
木杯は売れる?値段がつかない時の考え方
木杯は金属の値段がつかないので、貴金属買取店では値段がつきにくいです。残す、家族に引き継ぐ、市の決まりに従って手放す、のどれを選んでもかまいません。
『値段がつかないなら、持っていても仕方ないのかな』と思うかもしれませんね。でも、賜杯の木杯は国の栄典に関わる記念の品で、家族の歩みの記録でもあります。
田中貴金属のRE:TANAKAも、「歴史的価値」など貴金属以外の価値は評価しないと案内しています。貴金属の店にとって、木杯は扱いにくい品なんです。
- 家族の功績の記録として伝えられる
- 箱や書類と一緒にしまえば場所を取りにくい
- 後から家族が欲しいと言っても困らない
- 一度手放すと戻ってこない
- 家族の誰かが残したいと思っているかもしれない
- 箱や書類も一緒に処分するか決める必要がある
木杯と銀杯が同じ箱や棚にあって、まとめて処分してしまうことがあります。金属の杯が混じっていないか、底の刻印を確かめてから分けましょう。
売れる杯と売れにくい杯の見分けは銀杯は売れる?で紹介しています。
銀杯と木杯が一緒に出てきた時の手順
まず金属の杯と木の杯に分けて、金属の杯だけ刻印を確かめます。木杯は家族で残すかどうかを話し合いましょう。
- 箱から出して、金属の杯と木の杯に分ける
- 金属の杯は、底や裏の刻印を写真に撮る
- 金属の杯は、杯だけの重さを量る
- 木杯は箱の表書きを見て、何の杯か家族で確かめる
- 金属の杯は、店に電話して査定してもらう
- 銀杯の刻印を確かめた
- 黒ずみは磨かずにそのままにした
- 木杯を残すか家族と話した
- 本人確認書類を用意した
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金属の杯が純銀か分からない時は、実際に査定してもらうのが確かです。木杯と分けて持って行ってみてください。
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手放すと決めた木杯は、住んでいる市のごみの分け方を確かめてから出しましょう。処分の考え方は売れない銀杯・金杯の処分方法で紹介しています。
よくある質問
木杯は、いくらで売れますか?
木の器なので、銀杯のように金属の重さで値段がつくことはありません。貴金属買取店では値段がつきにくい品です。
賜杯の木杯は、どんな時にもらうものですか?
内閣府の定めでは、菊紋の木杯は勲章に替えて、桐紋の木杯は褒章条例に基づいて授与されます。紺綬褒章では、寄附金額1,500万円以上の場合に木杯が併せて授与されます。
金の縁取りがある木杯は、金として売れますか?
縁取りの金は表面の飾りなので、金としての値段はほぼつかないと考えておきましょう。
まとめ
- 銀杯は金属、木杯は木でできた杯。木杯には金属の値段がつかない
- 賜杯は5種類で、木杯は「一組台付」の三つ組(菊紋・桐紋)
- 紺綬褒章では、寄附金額1,500万円以上で木杯が併せて授与される
- 金の縁取りや漆塗りでも、金属としての値段はほぼつかない
- 銀杯と一緒に出てきたら、金属の杯だけ刻印を確かめて査定へ
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