内閣総理大臣の銀杯は買取できる?『贈 内閣総理大臣』の素材と値段

朱塗りの台の銀色の盃と桐箱、「内閣総理大臣の銀杯」の文字

当サイトの記事は、厚生労働省・内閣府・総務省・国税庁・造幣局など公的機関の情報、日本ジュエリー協会の表示規定、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金・銀の価格や買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

杯を持っている人

納戸の奥から『贈 内閣総理大臣』と彫られた銀杯が出てきました。これって買取してもらえるんでしょうか?

案内役

純銀なら銀の重さに応じて値段がつきます。ただ、贈られた年によって素材が違うので、まず裏の刻印を見てみましょう。

「内閣総理大臣」の文字があると、特別な品に思えて手をつけにくいですよね。売っていいのか、そもそも何の時にもらったのかも分からない、という方も多いはずです。

結論から言うと、内閣総理大臣の銀杯の買取価格は、銀杯が純銀かどうかと重さで決まります。この記事では、贈られる場面と素材の違い、値段の目安の出し方、売る前の確かめ方をお伝えします。

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  • 査定は平均5分〜15分ほど。納得できればその日のうちに現金で受け取れます。

金の価格は毎日変わります。売るかどうかは、金額を見てから決めて大丈夫です。

『贈 内閣総理大臣』の銀杯は、どんな時に贈られる?

先に結論

公的な資料で確かめられる主な場面は2つです。100歳を迎えた方へのお祝いと、戦後の慰労の事業での書状・銀杯の贈呈です。

一つ目は、100歳のお祝いです。厚生労働省は「昭和38年に百歳以上の高齢者に初めて贈呈して以来」、老人の日の記念行事として、内閣総理大臣からのお祝い状と記念品(銀杯)を贈っています。

二つ目は、総務省の資料にある平和祈念事業特別基金の事業です。昭和63年度から平成18年度まで「書状・銀杯の贈呈」が行われていました。

場面対象時期公的な資料
100歳のお祝いその年度に100歳になる方昭和38年から続く厚生労働省の報道発表
平和祈念事業の書状・銀杯恩給欠格者・戦後強制抑留者・引揚者昭和63年度〜平成18年度総務省の資料

『おじいちゃんは100歳まで生きていないのに、なぜ?』と思った方は、二つ目の可能性を考えてみてください。家族の歩みに関わる品なので、手がかりは一緒にしまってあった書状や箱の中の紙にあることもあります。

『贈 内閣総理大臣』の銀杯が贈られる2つの場面を示した図解

一緒にあった書状や箱を捨てないで

杯だけを見ても、どちらの場面の物かは分かりにくいんです。書状、お祝い状、箱の書き付けは、杯の由来を知るいちばんの手がかりになります。

売るかどうかを決める前に、杯と書類をひとまとめにして保管しておきましょう。

紋の違いで、叙勲や褒章の賜杯と見分けられる?

叙勲や褒章でも銀杯が授与されます。紋や見た目だけで決めず、裏の文字と一緒にあった書状で確かめるのが安心です。

内閣府賞勲局によると、賜杯には5つの種類があります。菊紋の銀杯は勲章に替えて、桐紋の銀杯は褒章条例に基づいて授与されるものです。

杯の種類授与のされ方
銀杯(菊紋)・銀杯(一組・菊紋)勲章に替えて授与
銀杯(桐紋)褒章条例に基づき授与
木杯(一組台付・菊紋/桐紋)菊紋は勲章に替えて、桐紋は褒章条例に基づき授与

知恵袋の相談でも「表に桐の紋があるが、何の時に贈られる物か」という声があります。ただ、紋と贈られた場面の対応は公式資料では確かめられないので、紋だけで判断しないほうが安心です。

賜杯については叙勲・褒章の銀杯(賜杯)の買取で詳しく紹介しています。

100歳のお祝いの銀杯は、年度で素材が違う

先に結論

厚生労働省の資料では、平成28年度(2016年度)予算から、銀杯の材質を「純銀から洋銀に変更」しています。2015年度以前に受け取った物は純銀製、2016年度以降は純銀ではありません。

材質が変わったのは、平成27年度の行政事業レビューを受けてのことです。厚生労働省は「費用の抑制を図りながら記念品の贈呈を継続することとし」と説明しています。

「洋銀に銀めっき」になったという話は、新聞報道として伝えられています。朝日新聞2015年8月27日朝刊などの記事で、国立国会図書館のレファレンス事例が紹介しています。

受け取った年度素材値段のつき方
2015年度(平成27年度)以前純銀製銀の重さに応じてつく
2016年度(平成28年度)以降洋銀(報道では洋銀に銀めっき)銀の値段はほぼつかない

洋銀は、名前に「銀」とありますが、銅・ニッケル・亜鉛の合金です。日本ジュエリー協会の表示規定でも「銀の一種と間違われやすい」と書かれています。

なお、100歳の銀杯の大きさや重さは公式には公表されていません。製造は一般競争入札で民間に発注されています。

お祝い状と銀杯は、どうやって届く?

厚生労働省の報道発表によると、お祝い状と銀杯はまず国から都道府県知事・指定都市市長・中核市市長へ引き渡されます。そのうえで知事や市長が、老人の日以降に本人へ伝えます。

海外に住んでいる方には、外務省を通じて大使館や総領事館から届けられます。『市役所の人が持ってきてくれたから、市からの品だと思っていた』という方もいますよね。

役所の方から受け取った物でも、お祝い状に「内閣総理大臣」とあれば国からの記念品です。令和8年度の対象は、令和8年9月1日現在で54,294人と発表されています。

杯を持っている人

祖母がもらったのが何年度だったか、覚えていないんです。

案内役

お祝い状の日付が手がかりになります。それでも分からない時は、店で純銀かどうかを分析してもらえば確かめられますよ。

100歳の銀杯については100歳の銀杯の買取で詳しく紹介しています。

戦後の慰労で贈られた書状と銀杯とは?

先に結論

総務省の資料では、平和祈念事業特別基金が昭和63年度から平成18年度まで「書状・銀杯の贈呈」を行っていました。対象は恩給欠格者・戦後強制抑留者・引揚者です。

総務省の資料にある対象の説明は次のとおりです。

  • 恩給欠格者:軍歴に係る年金恩給受給権を有しない者
  • 戦後強制抑留者:終戦後に旧ソ連・モンゴルに強制抑留され、本邦に帰還した者
  • 引揚者:終戦に伴い本邦以外の地域から引き揚げた者

平成19年度から平成20年度は「特別慰労品を贈呈する事業」に変わり、基金は平成22年に廃止されて総務省へ移管されています。

公式資料で分からないこと

この事業の書状の差出人や、銀杯の材質・重さは、公式資料では確かめられませんでした。売るかどうかを考える時は、杯の刻印で素材を見るのが確かです。

杯を持っている人

祖父は戦後に引き揚げてきたと聞いています。この銀杯もその関係でしょうか?

案内役

その可能性はあります。ただ杯だけでは分からないので、一緒にあった書状の文面や日付を見てみましょう。

この事業の品は、家族の歩みを伝える記録でもあります。売るかどうかは、ほかの家族の気持ちも聞いてから決めると後悔が少なくなります。

シベリア抑留に関わる銀杯についてはシベリア抑留の慰労の銀杯でも紹介しています。

内閣総理大臣の銀杯の値段と買取価格の目安

先に結論

純銀の銀杯なら「銀の単価×重さ」で目安を出せます。2016年度以降の100歳の銀杯のように洋銀なら、銀の値段はほぼつきません。

素材の目安には、田中貴金属工業が2026年10月20日17時に公表した銀の店頭買取価格304.15円/g(税込)を使います。これは記事執筆日時点の参考値で、地金の価格です。銀杯の買取価格そのものではありません。

純銀の銀杯の重さ銀の量だけで見た目安
例えば50gなら15,208円
例えば100gなら30,415円
例えば150gなら45,623円
例えば200gなら60,830円

実際の提示額は、純度の判定と店の単価でこれより下がることがあります。同じ日でも、店によって1gあたりの単価に差があるんです。

例えば2026年10月20日の公表で、おたからやは「シルバー1000(Sv1000) 309円」(14時更新・参考買取相場)でした。RE:TANAKAは「銀製品 1000(999) ¥180」(17時発表・手数料込み)です。基準が違うので、どこが高いという比べ方はできません。

杯を持っている人

おたからやのサイトに「内閣総理銀杯」って載っているのを見かけました。値段も出ていますか?

案内役

参考買取価格のページに「シルバー1000 (Sv1000) 内閣総理銀杯」という項目はありますが、金額は「ASK」なんです。重さで変わるので、実物を見てもらうのがいちばんですよ。

目安の数字の受け取り方

上の表は、重さと単価から出した素材の目安です。この金額で売れるという意味ではありません。銀の価格は日々変わるので、売る日の単価で計算し直してみてください。

杯が複数ある時は、合わせて計算する

100歳のお祝いの杯と、ほかの記念の杯が一緒にしまってあることもありますよね。おたからやは、大小の銀杯が複数ある場合も「一点ずつ刻印と重量を丁寧に確認し、合算して査定額を算出いたします」と案内しています。

例えば純銀の銀杯が3つで合わせて340gなら、304.15円×340gで103,411円が銀の量だけで見た目安です。ただし、この中に洋銀の杯が混ざっていれば、その分は銀の値段がつきません。

洋銀の杯は、引き取ってもらえる?

2016年度以降の100歳の銀杯のように洋銀の杯は、銀としての値段はほぼつきません。引き取ってもらえるかどうかも、店によって分かれます。

例えばおたからやは、メッキだった場合でも「お品物の種類や数量によっては対応可能なケースもございます」と案内しています。一方でRE:TANAKAは「メッキ品等」を買い取れないものとしています。

『値段がつかないなら、持って行くのも気が引ける』と感じますよね。純銀の杯やほかの金製品と一緒に査定に出して、まとめて相談するのも一つの方法です。

重さの量り方

キッチンのはかりで十分です。杯は箱から出し、1つずつ量ってメモしておきましょう。

重さを量る手順
  1. はかりに何も載せずに0に合わせる
  2. 杯を箱や袋から出して1つずつ量る
  3. 杯ごとに重さと刻印をメモに書いておく

台座や箱ごと量ると、銀ではない分まで重さに入ってしまいます。店でも杯そのものを量るので、家でも杯だけで量っておくと目安がずれにくいんです。

値段の出し方は銀杯の買取価格の計算でも紹介しています。

売れる銀杯か、家で確かめる3つのこと

先に結論

裏の刻印、お祝い状や書状の日付、重さの3つを見ておくと、店での話が早く進みます。

家でできる確かめ方
  1. 杯の裏や高台を見て「純銀」「SV1000」「999」などの刻印があるかを確かめる
  2. お祝い状や書状の日付を見て、いつ受け取った物かを確かめる
  3. キッチンのはかりで重さを量り、目安を計算してみる

刻印に「純銀」とあれば、日本ジュエリー協会の表示規定では999以上の銀の表示です。反対に「SP」「AGP」のような表記は、銀メッキを表すことがあります。

刻印が見当たらなくても、あきらめなくて大丈夫です!おたからやは「刻印がないお品物であっても、比重検査などの専門的な鑑定によって銀製かどうかを迅速に特定いたします」と案内しています。

刻印の読み方は銀杯の刻印の見方、メッキの杯の扱いは銀メッキの銀杯は売れる?で紹介しています。

売る前のチェック
  • 家族に「売ってもいいか」を聞いておく
  • 書状・お祝い状・箱は捨てずに残しておく
  • 杯は磨かずにそのまま持っていく
  • 名入れがあっても、そのまま見てもらう
  • 本人確認書類を用意する

黒ずんでいても、磨く必要はありません。おたからやは黒ずみについて「査定額に一切影響はございません」と書いています。

どこで売る?店ごとの条件を先に聞いておく

銀杯を買い取るかどうかや条件は、店ごとに違います。例えばRE:TANAKA(田中貴金属)は、銀製品の買取を「メダル・小判・大判・盃のうち、銀の含有を表す刻印または品位刻印を有するもの」に限り、1件10g以上を対象にしています。

また、RE:TANAKAは「歴史的価値」など貴金属以外の価値は評価しないと案内しています。刻印の無い杯や洋銀の杯は、ほかの店に相談することになります。

電話ではこんなふうに聞いてみてください。

「内閣総理大臣から贈られた銀杯があるのですが、純銀かどうか分からなくても見てもらえますか」
「刻印が無い杯も分析してもらえますか。査定だけでも料金はかかりませんか」

家に来てもらう出張買取は、特定商取引法の訪問購入にあたります。書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができ、その間は品物を渡さなくてもかまいません。

よくある相談:『贈 内閣総理大臣』の銀杯、どうしたらいい?

知恵袋で見かける相談を3つ取り上げます。

『贈 内閣総理大臣』と彫られた銀杯は、何の時にもらう物?

納戸から『贈 内閣総理大臣』の銀杯が出てきて、表に桐の紋がある、という相談です。どういう時に贈られる物なのかが気になっています。

公的に確かめられる主な場面は、100歳のお祝いと、平和祈念事業の書状・銀杯の贈呈です。持ち主の年齢や、一緒にあった書状の日付と照らし合わせてみてください。

『家族に聞ける人がもういない』という場合でも、書状や箱の中の紙が残っていれば、それが手がかりになります。

刻印の無い、同じ形の盃があるけれど純銀?

『贈 内閣総理大臣』の純銀の銀盃と同じ形の盃があり、そちらには刻印が無い、という相談です。

形が同じでも、素材まで同じとは限りません。刻印が無い杯は、店で比重やX線で調べてもらうのが確かです。

祖父のところに、ある年に急に銀杯が送られてきた

大正生まれの祖父のもとに、ある年に銀杯が届いた、戦争に関わるものらしい、という相談です。

総務省の資料では、平和祈念事業特別基金が昭和63年度から平成18年度まで書状・銀杯を贈っていました。平成19年度から平成20年度は特別慰労品の贈呈に変わっています。届いた年と書状の内容を合わせて見てみましょう。

内閣総理大臣の銀杯を売る前に確かめることをまとめた図解

実際に査定してもらうと、純銀かどうかと重さがその場で分かります。売るかどうかは、金額を聞いてから家族と決めても遅くありません。

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純銀の銀杯や純金の金杯は、1点からでも金・銀として査定を受けられます。名入れや黒ずみ、箱がなくても相談でき、金メッキの金杯も査定の対象です。店頭のほか出張査定も選べるので、金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。

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記念に残す・売る、どちらを選んでもいい

先に結論

国から贈られた記念の品なので、残すのも売るのも、家族が納得できればどちらでもいいんです!迷う時は、まず査定額を聞いてから考える方法もあります。

『国からもらった物を売るなんて、失礼じゃないかな』と気にする方もいますよね。そう感じるのは自然なことです。

ただ、杯をしまったままにしておくより、家族で話して決めたほうが気持ちも整理しやすくなります。例えばこんな話し方があります。

「おばあちゃんの銀杯、どうする?残しておきたい人はいる?」
「書状は残して、杯は売って、そのお金で家族の食事会をしようか」

選び方向いている場合
記念に残す家族の誰かが大切にしたい、由来を伝えたい
一つだけ残して他は売る杯が複数あり、置き場所に困っている
売る誰も引き継がない、遺品の整理を進めたい
家族で話す時に決めておくこと
  • 杯を残したい人がいるかどうか
  • 書状やお祝い状だけでも残すかどうか
  • 売る場合、誰が店に持っていくか
  • 売ったお金をどう使うか

実は、杯は売って書状だけを残す、という選び方もあります。杯だけを見ても由来は分かりにくいので、記録として残すなら書状のほうが伝わりやすいこともあるんです。

売るのを決めた後でも、写真を1枚撮っておくと思い出として残せます。裏の刻印や箱書きも一緒に撮っておくと、あとで家族に説明しやすくなりますよ。

遺品として出てきた杯の確かめ方は遺品の金杯・銀杯を売るで紹介しています。売る店の選び方は銀杯の買取ガイドにまとめています。

よくある質問

内閣総理大臣の銀杯は売れますか?

純銀の物なら、銀の重さに応じて値段がつきます。2016年度以降の100歳の銀杯は洋銀なので、銀の値段はほぼつかない点を知っておきましょう。

内閣総理大臣の銀杯の買取価格はいくらですか?

公表されている決まった買取価格はありません。純銀なら、例えば100gで30,415円(2026年10月20日17時の田中貴金属の銀の店頭買取価格で計算した素材の目安)です。

名前や日付が彫られていても買い取ってもらえますか?

おたからやは、名前や団体名、日付などの刻印があっても「査定額が下がることはございません」と案内しています。

箱が無くても売れますか?

おたからやは、銀杯の価値は箱の有無に左右されず「素材自体の重量が査定の主役」と書いています。箱がある時は捨てずに一緒に持っていきましょう。

銀杯を売ったら税金はかかりますか?

国税庁は、貴金属の製品で1個または1組の価額が30万円を超えるものは、非課税の生活用動産から除くとしています。個別の判断は税務署や税理士に相談してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 『贈 内閣総理大臣』の銀杯の主な場面は、100歳のお祝いと平和祈念事業の書状・銀杯
  • 100歳の銀杯は2015年度以前が純銀製、2016年度以降は洋銀
  • 純銀なら値段は「銀の単価×重さ」で目安を出せる
  • 刻印・書状の日付・重さを家で確かめておく
  • 残すか売るかは、家族で話して決めればいい

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