当サイトの記事は、厚生労働省・内閣府・総務省・国税庁・造幣局など公的機関の情報、日本ジュエリー協会の表示規定、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金・銀の価格や買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
祖父が昔、勲章の代わりにもらったという銀杯があるんです。叙勲の銀杯って、どういう物なんでしょうか?
内閣府賞勲局の公式情報では、菊紋の銀杯は「勲章に替えて授与されるもの」とされています。売るかどうかを考える前に、まずどの種類かを見てみましょう。
叙勲の銀杯は、ご本人や家族にとって大切な栄誉の品ですよね。だからこそ、どんな意味の杯なのか、売ってもいいのかが気になる方も多いはずです。
結論から言うと、叙勲の銀杯(賜杯)は、勲章に替えて、または褒章に併せて授与される杯です。この記事では、種類と紋の意味、素材について公式に分かること、売る前の確かめ方をお伝えします。
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叙勲の銀杯(賜杯)には、どんな種類がある?
内閣府賞勲局が示している杯の種類は5つです。銀杯が3種類、木杯が2種類あります。
内閣府賞勲局の「杯の種類」には、次の5つが並んでいます。英語の表記を見ると、「一組」は三つ組であることが分かります。
| 杯の種類 | 授与のされ方 |
|---|---|
| 銀杯(菊紋) | 勲章に替えて授与 |
| 銀杯(一組・菊紋)=三つ組 | 勲章に替えて授与 |
| 銀杯(桐紋) | 褒章条例に基づき授与 |
| 木杯(一組台付・菊紋) | 勲章に替えて授与 |
| 木杯(一組台付・桐紋) | 褒章条例に基づき授与 |
銀杯や木杯は、各府省の大臣などから伝達されます。『国からもらった物だから、総理大臣から届いたのかな』と思う方もいますよね。
ただ、賜杯は内閣総理大臣の100歳のお祝いの銀杯などとは別の制度です。『贈 内閣総理大臣』と彫られた銀杯については内閣総理大臣の銀杯の買取で紹介しています。

菊紋と桐紋は何が違う?褒章と木杯の関係
菊紋の杯は勲章に替えて、桐紋の杯は褒章条例に基づいて授与されます。紋を見れば、どちらの制度の杯かの目安になります。
褒章条例の第5条には「褒章ヲ賜フヘキ者ニハ褒章ト金銀木杯トヲ併セ賜フコトアルヘシ」とあります。褒章と一緒に杯を授与することがある、という意味です。
第6条には、表彰されるはずの方が亡くなった時は「金銀木杯又ハ褒状ヲ其遺族ニ賜ヒ之ヲ追賞ス」とあります。ご遺族が受け取った杯が家にある、ということもあるんです。
紺綬褒章に併せて授与されるのは木杯
紺綬褒章は、寄附の金額で基準が決まっている褒章です。紺綬褒章そのものの基準は寄附金額500万円以上で、内閣府賞勲局の基準では、寄附金額が1,500万円以上の場合に、紺綬褒章と併せて木杯が授与されます。
| 寄附金額 | 授与される木杯 |
|---|---|
| 1,500万円以上2,500万円未満 | 木杯第五号 |
| 2,500万円以上5,000万円未満 | 木杯第六号 |
| 5,000万円以上 | 木杯第七号 |
紺綬褒章に付くのは銀杯ではなく木杯です。木杯の扱いは木杯は売れる?で紹介しています。
家にあるのは漆塗りの木の盃なんですが、これも賜杯ですか?
紋と箱書き、一緒にあった書状を見てみましょう。木杯は銀としての値段がつかないので、記念として残す方法もありますよ。
叙勲の銀杯は純銀?造幣局製?
賜杯の銀杯の材質・重さ・作り手は、公式には書かれていません。「純銀」「造幣局製」と決めつけず、刻印と店の分析で確かめるのが確かです。
内閣府賞勲局のページにあるのは、杯の種類と授与の対象だけです。材質や重さは書かれていません。
造幣局は、内閣府賞勲局の依頼で勲章や褒章を作っていると公式に案内しています。ただ、その一覧に銀杯や木杯は入っていません。
『勲章と同じところで作っているはず』と思う方もいますよね。そう考えたくなりますが、公式に確かめられるのはここまでです。
- 杯の裏や高台に「純銀」「SV1000」「999」などの刻印があるかを見る
- 日の丸とひし形の数字の印(造幣局のホールマーク)があるかを見る
- 杯だけをキッチンのはかりで量ってメモする
- 刻印が無い、または読めない時は、店で分析してもらう
日の丸とひし形の数字の印は、造幣局が品位を試験して証明したしるしです。杯を作ったのが造幣局という意味ではない点に気をつけましょう。造幣局と銀杯の関係は造幣局の銀杯の買取で詳しく紹介しています。
純銀の杯なら、値段は銀の重さで決まるのが基本です。例えば100gなら、田中貴金属工業が2026年10月20日17時に公表した銀の店頭買取価格304.15円/g(税込)で30,415円が銀の量だけで見た目安です。これは記事執筆日時点の参考値で地金の価格なので、銀杯の買取価格そのものではありません。
三つ組の銀杯は、まとめて見てもらえる?
銀杯(一組・菊紋)のような三つ組は、大きさの違う杯が3つ重なっていますよね。おたからやは、大小の銀杯が複数ある場合も「一点ずつ刻印と重量を丁寧に確認し、合算して査定額を算出いたします」と案内しています。
刻印が無い時は、扱える店を選ぶ
店によって、銀杯を買い取る条件は違います。例えばRE:TANAKAは、銀製品を「銀の含有を表す刻印または品位刻印を有するもの」に限り、Ag800以上・1件10g以上を対象にしています。
一方でおたからやは、刻印が無い品でも「比重検査などの専門的な鑑定によって銀製かどうかを迅速に特定いたします」と書いています。刻印が見当たらなくても、あきらめなくて大丈夫です!
その時は、電話で「刻印の無い銀杯でも見てもらえますか」と聞いてみてください。
よくある相談:叙勲の銀杯について
知恵袋で見かける相談を2つ取り上げます。
「勲章に替えて授与されるもの」とはどういう意味?
内閣府のホームページに、銀杯(菊紋)や銀杯(菊紋・一組)は「勲章に替えて授与されるもの」と書いてあるが、どういう意味か、という相談です。
内閣府賞勲局は、杯を「勲章に替えて授与されるもの(菊紋)」と「褒章条例に基づき授与されるもの(桐紋)」に分けて示しています。菊紋の銀杯は、勲章の代わりに授与される杯という位置づけです。
祖父が勲章でもらったという盃を見せてもらった
祖父から、昔勲章でもらったというさかずきを見せてもらった、どういう物なのか知りたい、という相談です。
紋が菊なら勲章に替えての授与、桐なら褒章条例による授与の杯と考えられます。銀か木かも合わせて見ると、5つの種類のどれにあたるかが分かります。
ご本人がお元気なら、いつ、どんなことで授与されたのかを聞いておくのもおすすめです。家族にとっては、杯そのもの以上に大切な話になることもありますよ。

純銀かどうかは、実際に査定してもらうとその場で分かります。売るかどうかは、金額を聞いてから家族で決めても遅くありません。
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金杯・銀杯の査定額を確かめる
純銀の銀杯や純金の金杯は、1点からでも金・銀として査定を受けられます。名入れや黒ずみ、箱がなくても相談でき、金メッキの金杯も査定の対象です。店頭のほか出張査定も選べるので、金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
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売る前に、家族で話しておきたいこと
賜杯は栄誉の記録でもあるので、売るのも残すのも、家族が納得できればどちらでもいいんです。迷う時は、杯は売って書状だけ残す方法もあります。
『国から授与された物を売るのは失礼では』と気にする方もいますよね。そう感じるのは自然なことです。
ただ、しまったままにしておくより、家族で話して決めたほうが気持ちの整理がつきやすくなります。例えば「お父さんの銀杯、誰か残したい人はいる?」と声をかけるところから始めてみてください。
- ご本人や家族に「売ってもいいか」を聞いておく
- 勲記や褒状などの書類は残すかどうかを決める
- 杯は磨かずにそのまま持っていく
- 箱は捨てずに一緒に持っていく
- 本人確認書類を用意する
おたからやは、金杯について「退職記念・叙勲・周年記念・スポーツ大会などで贈られた金杯もすべて査定対象」と案内しています。銀杯でも、名前や日付の刻印があることで「査定額が下がることはございません」と書いています。
一方で、RE:TANAKAのように「歴史的価値」など貴金属以外の価値は評価しないと書いている店もあります。売る店の選び方は銀杯の買取ガイドで紹介しています。
よくある質問
叙勲の銀杯は売れますか?
純銀の杯なら、銀の重さに応じて値段がつきます。材質は公式に書かれていないので、刻印と店の分析で確かめましょう。
叙勲の銀杯は造幣局で作られていますか?
造幣局が公式に作っていると案内しているのは勲章や褒章で、その一覧に銀杯や木杯は入っていません。
菊紋と桐紋の銀杯は何が違いますか?
内閣府賞勲局によると、菊紋は勲章に替えて、桐紋は褒章条例に基づいて授与される杯です。
木杯にも値段はつきますか?
木杯は銀や金ではないので、貴金属としての値段はつきません。記念として残すか、扱ってくれる店に相談してみてください。
まとめ
- 叙勲の銀杯(賜杯)は、勲章に替えて、または褒章に併せて授与される杯
- 杯の種類は銀杯3種類・木杯2種類の5つ
- 菊紋は勲章に替えて、桐紋は褒章条例に基づく授与
- 紺綬褒章に併せて授与されるのは木杯
- 材質・作り手は公式に書かれていない。刻印と店の分析で確かめる
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